もう、姉は感無量です。

うちの弟は建築学科の大学4年生なのですが
卒業制作を創り終え、その展示をしているということなので
片道2時間半かけてわざわざ見に行きました。

かわいいかわいい弟が「人生で一番つらかった・・・」と言いながら、寝ずに作ったものです。
めちゃくちゃ張り切って行きましたよ!!

じゃじゃーん

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こんなの創れませんよ、素人には。

うちの弟は、ちょこっと特殊な経歴を持った人です。

・・・ガラスのハート。中学時代・・・


中学3年間、不登校で1度も授業を受けたことが無いのです。
「学校へ行く」ことだけではなく「外出する」という行為自体がダメ。
気持ちは行きたいのに、身体がついていかず体調不良になるという・・・
普通学級の環境が悪かった、とかではなく、メンタルと身体の問題だったのでかなり深刻でした。

当時は本当に、将来が見えなかった。
このまま引きこもりか・・・?という不安もあり。

でも、彼は幼い頃から「エンジニアになりたい」という夢があり、底力を見せました。
独学で勉強して地元の高等専門学校、建築学科に合格。

・・・手の甲をつねって授業へ。高専時代・・・


中学校は出席日数がゼロでも卒業できますが、ここではそうはいきません。
高専は大学生と同じ扱いをされる、5年制の学校です。

入学したら少しは調子が良くなったものの、やはり体調不良の日が多くて出席日数はぎりぎり。
でも「留年したくない」という一心で、気持ち悪さを紛らわすように手の甲をつねって
青い顔をして必死に授業に出たそうです。

幸い、ここの環境は弟に合っていたようで。
友達にも恵まれて、自分の過去もさらけ出すことができ、いろいろとサポートをしてくれたそうです。

そのお陰で4年生あたりからは、なんとか安定して出席できるようになっていきました。
そして、また進路選択の時期がやってきます。

高等専門学校生は、5年を卒業すると短大卒の資格がもらえて、そのまま就職もできます。
大卒の資格を得るには2通りの方法があって、
そのままエスカレーター式に「専攻科」へ進学して2年行くか、他の大学に3年生として編入するか、です。

弟は「他大への編入」の道を選びました。
本当にこの子にできるのか?受かったとして、通えるのか?
正直、疑問でした。言わなかったけど。

第一志望の国立大学は受験するのに学校からの推薦状が必要でした。
しかし、成績は満たしていたものの最初の出席日数の悪さがひびいたのと、他に何人も志望していたこともあり、推薦状は出せないと言われたのです。
でも、あんなに気が弱かった弟が、先生に推薦をもらえるように粘って説得したそうです。
(当時を思うとすごい!!よく頑張ったね!って誉めてあげるレベルなんです)

・・・そしてなんとか受験資格をもらえました。
例に漏れず青い顔をしながら猛勉強を重ねた結果、同じ学校から5,6人受験していたものの弟だけ合格しました。

そして、大学に編入するタイミングで一人暮らしを始めました。
あの、学校にも行けなかった子が一人暮らし。すごい変わりようです。


・・・まさか学歴を抜かされるとは。大学院入試・・・

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大学編入後は体調面では順調だったみたいですね。
まあ、持ち前のガラスのハートは健在なので、いろいろ辛いこともあったようですが。

大学院進学も決めました。そこは東京工業大学
今回も、この世の終わりのような顔をして地道に勉強してました。
ここまで来ると、本当にあの子は賢いんだな・・・と思わずにはいられません。

まさか、あの弟に最後の最後で学歴を抜かれるとは・・・
実に爽快な大逆転劇です。


いつか、心に問題を抱える子と、その親に向けてちゃんと記事を書きたいな


そんなこんなで、紆余曲折あった子なので
わたしにとって、いつまでも頼りないイメージの可愛い弟なのです。

ここまでだらだらと長文を書きましたが、実際は、わたしは弟と1つしか歳が離れていないので、
当時の詳細はあまりよく知りません。自分のことで精一杯だったので・・・
あくまでも、上は聞いた話です。

母が非常に苦労したようですね・・・
心に問題を抱える子に、「無理させること」は絶対にタブーです。
時間をかけて、根気良く待つ。
弟とこんなに向き合った母は本当にすごい。

母の教育に関しての考え方も、今の自分が聞くと
シンプルだけどなかなかできることじゃないなーと感じます。
弟がここまで立ち直ることができたのも、幼い頃からの教育のベースがあったからこそなのです。

今後、母と弟に実際の話を聞いて記事にしたいと思ってます。
同じような状況の親子に希望を持ってもらえればいいな!と。


ネガティブ人間、好きですよ


弟は「人生で一番辛かった・・・」って言葉をよく言いますw
口癖なのか、マジなのか、わたしにはわかりません。

ネガティブな弟ですが、ネガティブなりに頑張って生きてます。

ネガティブは人たちはきっと、人生ちょっと(けっこう?)損してると思います。

わたしはどちらかと言うとポジティブ人間です。
でも、わたしはネガティブ人間が好き。
世界を見る目が、ちょっと優しい気がします。

弟とデジャブしてしまうんですよね。


以上!
弟の卒業制作を見て、物思いに耽る姉の独り言でした!


おわり